今日1月7日は「春の七草がゆ」を食べる習わしがあります。これを食べるとどんないいことがあるのでしょうか?
また近所のスーパーでは、七草の生野菜パックとフリーズドライが売っていました。これらの味はどう違うのでしょうか?
まとめてみました。
七草の種類とそれぞれを生で味見した時の感想
1)すずしろ
見た目は一般の大根のかわいらしいミニチュア版です。葉っぱも白い根も普通の大きい大根とあまりかわらない味ですが大きい大根の方がみずみずしくて甘い気がします。
私が初めて七草がゆを自分で作ったとき、このすずしろが大変からい味のものでした。その時の私は経験不足から疑いもせず、「すずしろって、こんなにからいものなんだ」と思って、「良薬口に苦し」の言葉を思い起こしながら、我慢して食べていました。
一方私以外の家族はその味にびっくりして、まったく食べてくれませんでした。
今となっては笑い話ですが、すずしろは調理する前にちょっとだけ味見したほうが失敗はないですね。
2)せり
パセリのような味です。
3)なずな
水菜のようで、クセがない味です。
4)すずな
ふつうのカブとあまりかわらない味です。
5)ほとけのざ
見た目がタンポポのようで、 うっすらと苦みがあります。
6)ごぎょう
味の特徴はこれといってないのですが、七草の中で一番食べにくいものでした。 口の中でかんでいるとだんだん丸まって玉のようにひっついてくるのです。葉の表面がしっとりしていて肌にぴとっとつく感じがあります。
7)はこべら
なずなより青ものの主張がある味で、口に残ります。
スーパーで売っていた2種類の七草パック
1)生野菜の七草セット 1パック(何グラムか記載なし。3~4人用)・・・¥398
私が買ったこのパックの中身は、なぜか半分以上がはこべらで、他の種類のお野菜は1つ、あるいは2つぐらいでした。ちなみにはこべらは比較的簡単に育つものだそうです。パックから出すと空気が乾燥しているせいか、あっという間に野菜がしなびていきます。
2)フリーズドライ(3グラム/2~3人分 X 2袋入り)・・・¥398
見た目ではどれが何の野菜かわからないほど、バラバラに細かくなっているのと、乾燥していて縮んでいます。
ですが、簡単に扱えて調理がしやすそうです。
生野菜とフリーズドライでおかゆを作ってみた
今回はそれぞれのパックの味の比較をするため、白がゆを作ってそこに七草を足していく方法をとり、シンプルなものにして塩もおだしも入れませんでした。そして子供たちが好む水分が少な目のおかゆにしました。
<生野菜の場合>
土がついているものがあるので、水道の流水の下でボールに水をはって野菜をふり洗いし、一度七草それぞれを小分けにして湯にくぐらせます。
その後みじん切りをしてから白がゆに混ぜてコトコト煮ました。
<フリーズドライの場合>
商品の袋に書いてある作り方では、白がゆの入った鍋を火にかけながらフリーズドライを混ぜ入れて、少し煮立たせれば出来上がりと書いてありました。
しかし私はいったんこのフリーズドライを少量のお湯でやわらかくしてから鍋に入れました。その方が混ぜやすいと思ったからです。
調理後の味や見た目の比較(家族の感想)
<生野菜から作ったおかゆ>
ホウレン草のような味がする(やや薬草のような香りがする)。塩けの無い漬物を混ぜた感じ。和食好きの人には受けがいいかも。色鮮やかで見た目がきれい。
<フリーズドライで作ったおかゆ>
煎茶の粉をちょっと混ぜたような味。若菜のふりかけをかけたようだ。想像どおりで感動がない味。色がくすんでしまっている。ホウレン草が苦手な人には生野菜の七草がゆより好ましい味かも。
まとめ
春の七草の習わしは、正月のおせちやお雑煮などのおいしい料理をたくさん食べて胃腸が弱ったころに、この七草がゆを食べて胃腸を整えましょうというものです。また、無病息災を願うものとも言われています。
もし海外に住んでいればフリーズドライ商品を入手することは可能でも、生野菜の七草を手に入れるのは難しいと思われます。日本から近い海外の都市で、空輸で日本の食材を積極的に取り入れているスーパーでたとえ売っていても、日本の販売価格の2倍以上はするでしょう。
せっかく日本に住んでいるのですから、日本ならではの習わしをお題にして、家族や友人たちとワイワイおしゃべりしながら食卓を楽しく囲むと、よい思い出になります。
ところで、うちでは正月のお雑煮にいつも大根を入れるのですが、今回、その時の大根の葉っぱが残っていたので少し七草がゆに入れました。
また、伯母は以前自宅の庭で七草の一部を栽培していたことがありますが、簡単に育つものもあると言っていました。自分で野菜を育てるのも楽しいですね。
1月7日午後16時時点の近所のスーパーでは、フリーズドライのものは売り切れたのか見かけませんでした(うちは昨年末買っておきました)。一方、生野菜の七草はひとつのコーナーをしめていましたが、あれが売れ残ったらどうなるのかな(調理されて何かの商品にかわるのかな?)と、おせっかいな想像をして、明日のスーパーへの寄り道をちょっと楽しみにしているところです。
(この記事がお役にたてれば幸いです)